ヤミ米業者と農協 8
「こっちは商人として、安くていいものをお客に売ろうと努力しているんだ。
コメがないといわれて、そうですかとはいかない。
それじゃ、商人として失格なんだ。
だいたい、食糧庁のいうとおりにやっていたら、お客のニーズにまるでこたえられないのさ。
それに今回は、なんなんだ。明らかに人災だ。
減反をつづけて、不作になったら、コメの緊急輸入。
そんなバカなことがあるか!
ヤミ米を買った買わないなんて、次元の低い話なんだよ。ちゃんと報道してくれよ、まったく」
彼は、私が口をはさめないくらいの勢いでしゃべりつづけ、わたしはその迫力に私は圧倒されてしましました。
もちろん、商人という言葉を連発しながら語る彼の自説に、なかなかの説得力があったからでもあります。
わたしも、「ヤミ米を買った買わないは、次元の低い話」というのには同感でした。
その後、新潟食糧事務所と新潟県から、細山商店に対する行政処分がくだされました。
6週間の営業停止でした。
処分が通告されたのは93年12月9日。
コメの部分開放を含むウルグアイ・ラウンドの受け入れの最終決定をめぐり、国会周辺が大揺れに揺れていたときです。
ラウンドの受け入れに反対する農民グループが国会に突入する、そんな事件もあった日のことです。